太陽光発電の設置場所としてカーポートがおすすめな理由

2024年4月8日
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太陽光発電を屋根に取り付けて電気代削減や脱炭素経営に取り組む企業様が増えています。太陽光発電を取り付ける場所は屋根だけでなく、駐車場の屋根(カーポート)という選択肢もあります。本記事では太陽光発電をカーポートに取り付けるメリットをご紹介します。

太陽光発電を設置できる場所とそれぞれのメリット・デメリット

太陽光発電はさまざまな場所に設置できますが、主な設置場所としては以下の3つが挙げられます。

建物の屋根

工場やオフィスビル等の屋根に設置するパターンです。設置する際には、まず屋根のサイズや形状、角度、および方位を考慮して、太陽光パネルの最適な枚数や向きを計画します。その際、屋根の耐荷重性を確認することが大切です。太陽光パネルを支えるための最低限の基準として、10kg/㎡以上の耐荷重が必要とされています。

参考:三井住友ファイナンス&リースグループ|太陽光発電設備わが社の屋根に載せられる?どんな契約形態がいい?確認フローチャート

太陽光パネルを屋根に設置する場合、「屋根一体型」と「屋根置き型」という2つのケースが考えられます。

屋根一体型は、屋根の部分にはじめから太陽光パネルが組み込まれ、一体化しているタイプです。最初から屋根に取り付けられているため、後から屋根に穴を空けたり架台を設置したりする手間がかかりません。ただし、後からパネルを外すことはできません。

屋根置き型は、屋根に後からパネルを設置するタイプです。一体型に比べ比較的安価に導入でき、取り外しが簡単でメンテナンスしやすいメリットがあります。ただし、屋根の種類によっては後から穴を空ける必要があり、外観を損ねたり雨漏りが発生したりする可能性があります。

太陽光発電が設置しやすい屋根の特徴としては、十分な日照量を確保できる南向きの屋根や傾斜の少ない屋根、パネルを効率的に配置しやすい正方形や長方形の屋根などが挙げられます。

土地

遊休地などに野立ての太陽光発電設備を設置するパターンです。

よくあるものとして、土地と太陽光パネルなどの設備がセットになっている「土地付き太陽光発電」と呼ばれるものがあります。建物の屋根や後述のカーポートに設置するよりも広い敷地を確保できるため、大規模な発電設備を構築できる点がメリットです。投資用の土地がメインですが、企業が自家発電・自家消費のために購入するケースもあります。

ただし、購入する場合は固定資産税がかかり、設備の撤去は自費で行う必要があります。また、貸借する場合は固定資産税がかからないものの、金融機関のローンの審査が通りにくい点がネックです。

駐車場の屋根(カーポート)

カーポートの屋根に太陽光発電パネルが装備された設備です。一般的な種類として、太陽光発電パネルとカーポートが統合された「一体型」と、後から装備できる「搭載型」(後付け型)の2つがあります。

一体型はカーポートの屋根部分と太陽光パネルが一体化しているタイプであり、屋根がフラットで無駄なスペースを生むことなく効率的にパネルを配置できます。しかし、太陽光発電をやめようとしても、後から設備を取り外すことはできません。

搭載型(後付け型)は、既存のカーポートの上に後から太陽光パネルを設置するタイプです。カーポートの上に架台を設置してパネルを載せます。太陽光発電が不要になった場合には設備を取り外し、通常のカーポートとして利用できます。ただし、ポリカーボネート素材の屋根を使用している場合は耐荷重の関係から設置できません。

ソーラーカーポートの種類や導入のメリットなどについては、下記の記事で詳しく解説しています。

【関連記事】ソーラーカーポートとは?導入のメリットや種類をご紹介

太陽光発電の設置にカーポートがおすすめな理由

ご紹介したように、太陽光発電の設置場所には建物の屋根や土地、カーポートがある中で、特におすすめなのがカーポートへの設置です。その理由としては以下が挙げられます。

空きスペースを活用できる

カーポートの屋根は基本的にデッドスペースであり、太陽光発電を駐車スペースの上部に設置しても、駐車場としての役割を損なうことなくスペースを有効活用できます。

土地などに設置する場合、その場所は他の目的で利用できなくなることから、この点はカーポートならではのメリットといえます。建物の屋根にすでに太陽光発電を設置している場合に、追加的に発電量を増やせることもメリットです。

建物の屋根に設置するより費用が抑えられる

一般的にカーポートの屋根は建物の屋根よりスペースが小さく、設置するソーラーパネルの枚数も少ないことから導入費用を抑えられます。

建物の屋根の場合、向きや大きさ、構造によっては太陽光パネルの設置に適さないことがありますが、住宅などの建物から独立したカーポートであれば、(ポリカーボネート素材の屋根でないなどの条件を満たしていれば)パネルを設置できます。

太陽光発電をカーポートに設置するには

太陽光発電を設置するには、前述のように最初から駐車場の屋根にソーラーパネルが付いている一体型を設置する方法と、後から屋根にソーラーパネルを付ける搭載型(後付け型)を設置する方法の2種類があり、既存のカーポートの有無や形状・構造などを踏まえ適切なものを選ぶ必要があります。以下では、後付けで設置できる条件について解説します。

後付けで設置できる条件

太陽光発電をカーポートに後付けする場合には、ポリカーボネート以外の素材を使用していることが大前提です。ポリカーボネートは衝撃や熱には強いものの、太陽光パネルや架台を載せられるだけの耐荷重性はありません。

また、太陽光パネルを設置できるだけの一定程度の広さがあるか(駐車場2台分以上のスペースがあることが望ましい)、柱も含めて後付けした後に強度が保たれるかなどもよく確認しておく必要があります。

後付けで設置する場合、比較的導入費用を抑えられるメリットがあります。一方で、十分な発電スペースを確保できず満足のいく発電量を確保できない可能性があることや、外観を損なう場合があることには注意が必要です。

法人用ソーラーカーポートの導入をお考えの方へ

ここまでご紹介したように、太陽光発電を導入する場合はソーラーカーポートがおすすめです。また、屋根の大きさや形状、素材によっては設置できない場合がある「後付け型」よりも、最初から屋根とソーラーパネルがセットになった「一体型」の方が導入に適しています。

以下の資料では、法人用ソーラーカーポートの選定方法について詳しく解説していますので、ソーラーカーポートの導入をご検討している方はぜひご覧ください。

お役立ち資料

失敗しないソーラーカーポートの選び方
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近年、太陽光発電設備の導入が進み、その中で注目を集めているのが、 デッドスペースである企業の駐車場の屋根上に設置できる「ソーラーカーポート」です。 本書では、ソーラーカーポートに関して、導入前に準備・確認しておくことや、施工業者の選び方などを、チェックポイント形式でご紹介します。
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