カーポートに太陽光を設置するには?一体型の新規導入と後付け設置の違い

2023年12月12日
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電気代削減や脱炭素の取り組みから、太陽光パネルをカーポートに設置したいとお考えの企業様もいらっしゃるのではないでしょうか。
所有しているカーポートに太陽光パネルを設置したいとお考えの法人の方向けに、本記事ではカーポートに太陽光パネルを設置する方法を解説します。

カーポートに太陽光発電を設置するには

脱炭素に向けた取り組みの一環として、ソーラーカーポートの導入が注目されています。

ソーラーカーポートには屋根の部分と太陽光パネルが一体になっているタイプと、既存のカーポートに後からパネルを設置する後付けタイプがあります。それぞれの設置方法についてご紹介します。

■既存のカーポートに後から設置する

すでにカーポート(駐車場の屋根部分)を所有している場合は、後付けタイプ専用のソーラーカーポートを設置しなければいけません。

後付けタイプでは、カーポートの上に架台を設置し、その架台の上に太陽光パネル(太陽光パネル1枚約14kg~20kg)を固定します。また、太陽の向きに合わせて架台の角度を調整して設置することが可能です。

■新たに太陽光パネルが一体になっているカーポートを導入する

一体型のソーラーカーポートは、太陽光パネルや太陽光発電用の配線などが取り付けられることを前提とした設計のカーポートを指します。カーポートの屋根自体が太陽電池モジュールと一体しており、スマートな見た目です。

一般的に後付けタイプよりも一体型タイプの方が、太陽光パネルの枚数が多いため、発電容量が大きいのが特徴です。

カーポートに太陽光を後付けする際のメリット・デメリット

既存のカーポートに太陽光を後付けするメリット・デメリットをご紹介します。

(メリット)太陽光パネルを取り外しても利用できる

ソーラーパネルが故障した場合や太陽光発電が不要になった場合など、何らかの事情でカーポートから太陽光パネルを外すことになったとしても、太陽光パネルを取り外せばそのまま駐車場スペースとして活用できます。

このように、カーポート単体としても活用できる利便性の高さがメリットと言えます。

(デメリット①)面積・耐荷重によっては設置できない場合がある

まず、屋根の面積が不十分だと太陽光パネルを取り付けることができず、取り付けられたとしても十分な発電量を確保できない可能性があります。

また、太陽光パネルや架台は合計で100kgを超えることもあり、特にポリカーボネート版のカーポートはパネルや架台の重さに耐えられないため注意が必要です。

(デメリット②)設置場所によっては十分な発電量を確保できないことがある

自社の建物や隣接する建物や周囲の木々の位置関係からカーポートが影に覆われやすい場合も、発電量が減ってしまうため設置には向きません。カーポートは一般的な建物よりも高さがないため、周囲の環境によって影に覆われないか確認する必要があります。

太陽光パネルが一体になっているカーポートを導入するメリット・ デメリット

太陽光パネルがカーポートと一体になっているソーラーカーポートを導入するメリット・デメリットをご紹介します。

(メリット①)パネルを多く設置できるため発電量に期待できる

先述の通り、カーポートの屋根とソーラーパネルが一体化しているため、後付けよりもパネルを多く設置することが可能です。パネルを多く設置できればその分多くの発電量が期待できます。

(メリット②)耐久性に優れている

一体型のソーラーカーポートはあらかじめカーポートにソーラーパネルが設置されることを前提として設計されているため、耐久性に優れています。

また、耐震性や免震性に優れたソーラーカーポートもあります。

(デメリット)導入コストがかかる

既存のカーポートに太陽光を後付けする場合とソーラーカーポートを導入するのではコストが異なり、ソーラーカーポートを新たに導入する場合の方がコストはかかってしまいます。

新たにソーラーカーポートを導入する際の注意点

ソーラーカーポートを導入する際には、以下の3点に注意する必要があります。

建築確認申請が必要

ソーラーカーポートは土地に固定されており、柱と屋根があることから、建築基準法における「建築物」に相当します。そのため、ソーラーカーポートを設置する場合には建築基準法等を遵守したものであるか確認する「建築確認申請」という手続きが必要です。

建築基準法に違反すると防災などの面で周囲に悪影響を及ぼす可能性があるため、建築申請を行い、完了検査を受けた上で検査済証の交付を受ける必要があります。

建築確認に必要な費用は自治体によって異なりますが、基本的には床面積に応じて費用も高くなります。必要な予算は15万円から30万円程度です。

なお、以下の条件すべてを満たす場合、建築確認申請は不要です。

①ソーラーカーポートの柱と柱の間の面積が10平方メートル以内の場合
②防火地域および準防火地域外である場合
③既存建築物の敷地内の増築であり、用途上不可分の建築物である

建築確認申請の詳細については以下の記事で詳しく解説しています。

【関連記事】ソーラーカーポート設置に必要な建築確認申請とは?建築基準法や費用についても解説

固定資産税がかかる

前述の通り、ソーラーカーポートは「3方向以上が壁に囲まれている」などの条件を満たすと固定資産税の課税対象となる場合があります。固定資産税は建物や土地などの「固定資産」の所有者に課せられる税金であり、資産評価額(取得額から減価率を割り引いた額)に1.4%の税率をかけることで算出されます。

たとえば、駐車場4台分のソーラーカーポートの取得に350万円を要した場合の固定資産税額は、1年目が約45,500円、2年目が約39,000円です。

固定資産税がかかる条件や費用の計算方法などの詳細は以下の記事をご覧ください。

【関連記事】ソーラーカーポートに固定資産税がかかる条件と計算方法を解説

ソーラーカーポートの選定方法

ソーラーカーポートを選定する際には、以下の3点をよく確認しておく必要があります。

以下資料でもソーラーカーポートの選定方法をより詳しく解説していますので、ご興味のある方はぜひご覧ください。

【お役立ち資料】ソーラーカーポートの選び方

強度・免震構造をチェック

ソーラーカーポートは災害で停電が発生した際の非常用電源としても活用できますが、ソーラーカーポート自体が破損してしまうと利用できません。そのため、災害リスクに備えて強度や免震構造が十分か確認しておくことが重要です。

サポートやメンテナンスは充実しているか

建築申請や固定資産税の手続きや費用の計算などは煩雑であるため、建築申請のサポートや固定資産税のサポートが充実している業者を選定することが重要です。また、ソーラーカーポートのメンテナンス周期やその内容についても確認しておく必要があります。

利便性を損なわない設計か

ソーラーカーポートの形状によっては駐車時の利便性を損なう可能性があることから、駐車しやすい設計のものを選定することが大切です。具体的には、屋根の両側に柱がある両持ち屋根タイプは駐車しにくいため、駐車の際の利便性を損なわない片持ち屋根タイプがおすすめです。

ソーラーカーポートの導入はソーラーカーポートすっきりGX

ここまでご紹介したように、ソーラーカーポートには「一体型」と「後付け型」がありますが、「後付け型」であれば面積や耐荷重の課題をクリアでき、カーポートのスペースを有効活用できます。

ソーラーカーポートを導入する場合には、「ソーラーカーポートすっきりGX」がおすすめです。片持ち屋根のため駐車がしやすく、高い構造技術力で免震構造を実現しています。さらに任意評価を取得しているため建築申請が簡略化でき、設置・施工から建築申請の代行サポートも可能です。

下記の資料ではソーラーカーポートの特長やメリットをご紹介していますので、ご興味のある方はぜひご覧ください。

お役立ち資料

失敗しないソーラーカーポートの選び方
失敗しないソーラーカーポートの選び方
近年、太陽光発電設備の導入が進み、その中で注目を集めているのが、 デッドスペースである企業の駐車場の屋根上に設置できる「ソーラーカーポート」です。 本書では、ソーラーカーポートに関して、導入前に準備・確認しておくことや、施工業者の選び方などを、チェックポイント形式でご紹介します。
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