カーポートに太陽光発電を後付けで設置できるのか?後付けのメリット・デメリットも解説

2024年1月11日
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電気代削減や脱炭素経営の必要性から「現在あるカーポートに太陽光パネルを設置して発電したい」とお考えの企業や法人の方も多いのではないでしょうか。
本記事では、カーポートに太陽光発電を後付けできる場合を説明し、メリットやデメリットをご紹介します。

カーポートに太陽光発電を後付けで設置できるのか?

結論から言えば、カーポートに後から太陽光パネルを設置することは可能です。ただし、すべてのカーポートに設置できるわけではなく、条件によって異なります。

後付け設置できる条件

カーポートに太陽光パネルを後付けできる条件としては以下があります。

・ポリカーボネート以外の素材(屋根)
素材に関しては、カーポートの屋根の部分にポリカーボネート以外の素材を使用していることが必須の条件です。ポリカーボネートはエンジニアリングプラスチック(工業用途に使用できる樹脂)の一種で透明またはすりガラス状の素材であり、耐衝撃性や耐熱性にすぐれていますが、1枚当たり14~20kg程度の重さがある太陽光パネルや、それを支える架台を載せられるほどの耐久性はありません。

一方で、たとえばガルバリウム鋼板とも呼ばれるスチール折板で作られたカーポートであれば、台風や大雪などにも耐えられる強度があり、太陽光パネルや架台の重量にも対応できます。

・太陽光パネルを設置できる大きさが十分にある
十分な発電量を確保できるだけの駐車スペースがあることも設置のための重要な条件です。発電量を考慮すると、最低でも2台分以上は駐車できるスペースを持つカーポートが望ましいでしょう。

・太陽光パネルを設置しても強度が保たれる
住宅の屋根と同様に、ソーラーカーポートも積雪や暴風雨、地震など自然災害の影響を受けます。こうした災害の被害を受けると発電量が低下するだけでなく、パネル等が破損して大きな損失が発生するリスクや、カーポート自体が損壊、倒壊するリスクもあります。屋根の素材だけでなく柱の強度なども関係するため、後付けしても強度が十分に保たれるか施工業者などに事前に確認しておきましょう。

カーポートに太陽光発電を後付けで設置するメリット

カーポートに後から太陽光発電を設置する場合には、費用面のメリットがあります。

後付けタイプのカーポートであれば、新たにカーポート自体を購入・設置する必要がないため、太陽光発電がカーポートと一体となったソーラーカーポートを導入するより費用を抑えることが可能です。

また、カーポートの屋根部分は太陽光発電以外には特に用途がないため、新たに太陽光発電のためのスペースを確保する必要がなく、スペースを有効活用できるメリットもあります。

カーポートに太陽光発電を後付けで設置するデメリット

一方で、後から太陽光発電を設置する場合にはデメリットもあります。

満足のいく発電量を確保できない場合がある

前述のように、カーポートの屋根部分がポリカーボネート素材である場合や、太陽光発電を設置するためのスペースや強度が十分でない場合は設置できない可能性があります。

特にスペースに関しては、太陽光パネルは一般的にある程度の広さがある場所に設置することを想定しています。そのため、駐車スペースが車1台分程度しかないカーポートでは設置が難しかったり、設置できたとしても満足のいく発電量を確保できなかったりする場合があるため注意が必要です。

外観を損なう場合もある

後付けした太陽光発電のパネル・架台とカーポートのデザインが合わず、外観を損なう場合があることもデメリットです。太陽光パネルは発電効率の関係から青色もしくは黒色が大半であり、カーポート自体の色と合わなくなる可能性があります。
特に店舗等に併設されたカーポートでは、デザイン・外観の面で顧客に良い印象を与えられなくなる可能性もあるため注意が必要です。

ソーラーカーポートの導入は一体型がおすすめ

上記のようなデメリットを踏まえ総合的に判断すると、ソーラーカーポートを導入する際には一体型のものを新規で導入するのがおすすめです。

一体型のソーラーカーポートははじめから屋根部分に太陽光設備(パネルや架台、発電用配線などを含む)を設置することを前提にして設計されており、太陽光パネルの設置に適したスペースの広さやフラットな形状、耐荷重性などを備えています。また、後付けタイプに比べ屋根全体にパネルを設置できるように設計されているため、より高い発電効率を実現できることも特長です。

屋上緑化システムのソーラーカーポートすっきりGX

屋上緑化システムでは、商業施設や工場をお持ちの事業者様に特化した一体型ソーラーカーポート「ソーラーカーポートすっきりGX」を提供しており、以下のような特長を備えています。

・片持ち屋根で前柱がなく駐車がしやすい
駐車場スペース内に柱が配置されていないため、自由にレイアウト可能であり、利用者の利便性を確保できます。

・免震構造
免震構造の第一人者である東京理科大学の高橋教授の設計による製品であり、片持ち屋根タイプでありながら高い構造技術力を有しています。さらに、23年6月には任意評価(片流れ型)を取得しており、建築確認申請を大幅に簡略化できます。

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設置・施工はもちろん、建築確認申請までフルサポートします。必要に応じて、地盤調査などのサポートも可能です。

「ソーラーカーポートすっきりGX」の特長について、以下ページでも詳しくご紹介していますので、是非ご覧ください。

「ソーラーカーポートすっきりGX」の強み

自社に合った最適なソーラーカーポートを選定するには

本記事でご紹介したように、ソーラーカーポートは後付けが可能であり、導入コストを比較的抑えることができますが、カーポートの素材や強度、スペースの関係から後付けが難しい場合があり、外観を損ねてしまう可能性もあります。

そうしたデメリットを踏まえると、太陽光パネルの設置を前提とした一体型のソーラーカーポートを導入するのがおすすめです。しかし、一体型といってもさまざまな製品があり、自社に適したものがどれかわからない企業のご担当者様も多いのではないでしょうか。

下記の資料では、ソーラーカーポートの比較ポイントや選定方法をチェック項目の形式で詳しく解説していますので、自社に合った最適なソーラーカーポートを選定したい方はぜひご覧ください。

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