Society5.0

Society5.0とは、日本政府が提唱している未来社会のコンセプトのことです。仮想空間(サイバー空間)と現実空間(フィジカル空間)を組み合わせたシステムを用い、経済成長と社会問題の解決を両立できる、人類が中心となった社会の実現を目標としています。科学技術基本計画第5期のキャッチフレーズとして2016年度に登場しました。


狩猟社会をSociety 1.0、農耕社会をSociety 2.0、工業社会をSociety 3.0、情報社会をSociety 4.0と位置づけ、これらに続く新しい社会という意味合いでSociety 5.0という名称が付けられています。Society 5.0の目標は、知識や情報の共有のしやすさを向上させたり、少子高齢化・地方の過疎化・貧富の格差といった社会問題を解決したりすること。そしてこれらの社会問題を解決するために、AIやIoTといったテクノロジーを取り入れているのが特徴です。


Society 5.0は、SDGs(持続可能な開発目標)とも深い関りがあります。SDGsは、環境・教育・貧困・格差など17の国際目標を掲げています。SDGsの理念でもある「誰一人取り残さない」を達成するにはテクノロジーの導入が欠かせませんし、日本政府が設置しているSDGs推進本部が発表した「SDGsアクションプラン2020」にも、SDGsとSociety 5.0を連動させることが明記されています。


Society 5.0を実現することで、AIを用いた消費者情報の分析や生産活動の見直し、地球温暖化の原因にもなっているエネルギー問題の解消、ドローンや救助ロボットを用いた被災地の支援など、さまざまなことができるようになることが期待されています。