scope1

scope1とは、サプライチェーン排出量の区分のひとつです。サプライチェーンが排出するさまざまな温室効果ガスのうち、燃料の焼却や焼却設備を使った燃焼、工業プロセスなど、自社が直接排出した温室効果ガスのことを指します。温室効果ガスの量は、「活動量×排出係数」で算出することが可能です。


scope1が対象としているのは、自社が燃料の燃焼によって排出した温室効果ガスか、工業プロセスで排出した温室効果ガスです。そのため、自社が所有する車で商品などを運搬した場合はscope1の算定対象になりますが、外部の業者に委託している場合は「scope3」という別の区分で算定することになります。また、自社で使用した電気もscope1には含まれません。電気は「scope2」という別の区分に分類されます。


工業プロセスにおける温室効果ガスの排出量は、工場での製造工程でセメントや鉄などが化学反応を起こして発生した温室効果ガスに排出係数をかけたものです。例えばセメントの場合は、「セメントクリンカ製造量×単位製造あたりの排出」という計算式で算出できます。scope1が対象としている工業プロセスの温室効果ガスは、セメントや鉄を使って製品を製造するものがほとんどなので、該当しない事業を行っている場合は気にしなくても問題ありません。


scope1が対象とする温室効果ガスの排出を減らす取り組みとしては、会社の関連設備に再生可能エネルギーを取り入れることや、原材料・包装容器等の製造工程の見直しなどが挙げられます。