REACH規則

REACH(リーチ)規則とは、EUにおいて適用される化学品に関する法律のことです。人々の健康や環境のために法律の下で化学品を管理することと、EU市場内で物資を自由に流通させて競争力の向上や技術革新を目指すことを目的としています。2006年12月に欧州理事会で採決され、2007年1月に発効されました。


REACH規則は、企業が製品やサービスを製造・販売する産業プロセスで使用する化学品だけでなく、日常生活で使うものも対象としています。加工・配合・消費・保存・処理・混合などありとあらゆるプロセスを規制対象としているため、REACH規則は事業者に大きな影響を与えました。REACH規則の対象となる化学品を使用している事業者は、登録・届出・使用制限・情報伝達の義務を負うようになります。


主にヨーロッパ圏内の化学品の使用を規制するREACH規制ですが、事業内容によってはヨーロッパ以外の国の事業者も配慮することが求められます。EUを対象とした輸出を実施している事業者や、EU圏に工場・オフィスを所有しているところは、REACH規制に則った事業を展開することを求められる可能性があるのです。


REACH規則に対応しながら事業を展開する場合は、自社製品やサービスに含まれる物質の分析から取りかかります。一部の物質はREACH規則の対象になっており登録や届出が必要なため、データの整理や書類の準備を行います。製品によっては物質情報交換フォーラムへの参加や予備登録もしなければならないため、計画的に準備を進めることが大切です。