ジャンクションボックス

ジャンクションボックスとは、端子や端末を収納している箱のことです。「端子ボックス」という名称で呼ばれることもあります。ジャンクションボックスの役割は、端子や端末の保護、電線の中継接続と分岐などさまざまです。ほかにも、配線がむき出しになっているのは景観が良くないため、美観の確保という側面もあります。


ジャンクションボックスは太陽光発電システムでも使用されており、太陽電池モジュールの裏面などに設置されています。一部の太陽電池セルが正常に動かなくなっても、そのセルを経由せずに送電する「バイパスダイオード」という機能も組み込んでいます。メンテナンスではボックスの蓋を開けて端子や端末の状態を確認するため、点検しやすい場所への設置は不可欠です。


ジャンクションボックスには、主に4つの種類があります。「アウトレットボックス」は箱の中で電線やケーブルを接続する機能を備えており、天井裏に設置されます。「コンクリートボックス」はアウトレットボックスと同じ用途で使われ、鉄筋コンクリートの埋設配管施設の工事で導入されるのが特徴です。ほかにも、電線やケーブルの本数が多いときに役立つ「プルボックス」と、主に木造建築物に設置される「ナイスハット」があります。


ジャンクションボックスを選ぶときの注意点は、アウトレットボックスにはJIS規格がある一方、プルボックスやナイスハットは規格化されていないところ。専門業者による確認を通じて、設置場所に適したものを選ぶことが大切です。