EPC
EPCとは、設計(Engineering)、調達(Procurement)、施工(Construction)の頭文字を組み合わせた言葉のことです。これら3つの業務すべてに対応している業者を、「EPC業者」「EPC事業者」と呼びます。太陽光発電システムの導入においては、設計から設置までを網羅的にサポートするのが特徴です。
EPCでは設計から工事完了までを1つの会社が一括で管理するため、複数の事業者との予定のすり合わせをする必要がありません。加えて工事のスケジュールを立てやすく、作業の遅れが発生しにくいのがメリットです。導入後に不具合が生じた際も、連絡先は設計を依頼した会社なのか、それとも工事を担当した業者なのかと迷わなくて済むのもEPCを利用する利点と言えます。
下請けの事業者の選定まで事業者の方で担当してくれるため、依頼主の負担を軽減できるのもEPCの強みですが、それゆえのデメリットもあります。もしEPC業者が相場よりも高額な下請け先を使用した場合、その分予算がかかる可能性があるのです。また、EPC業者への依頼費のなかには下請事業者と連絡を取り合う「管理費用」が加算されている場合もあります。EPC業者にまとめて依頼するよりも、分離発注した方が予算を抑えられるケースがあるため、見積もりは綿密に行うことが大切です。
太陽光発電システムのEPC事業者を選ぶ際は、強度計算や発電シミュレーション、具体的な費用の内訳、補助金の情報などを提示できるかの確認が欠かせません。また、導入する規模や場所と似たところの実績がある会社を選ぶのも重要です。