特別高圧

特別高圧とは、定格出力が2,000kW以上、交流電圧と直流電圧がそれぞれ7,000V超の太陽光発電のことです。「メガソーラー」や「ソーラーパーク」と呼ばれることもあり、主に法人が大規模な事業を展開するときに導入されています。高圧の太陽光発電よりも、厳しい条件が課せられているのが特徴です。


特別高圧の太陽光発電を設置するには、高圧のときと同様に法令の基準に適した設備を設置・維持すること、保安規定を定めて届け出ること、電気主任技術者を選任することに加え、設置工事に取り掛かる30日前までに工事計画届出書を提出する必要があります。高圧の場合は電気主任技術者を外部に委託できますが、特別高圧の場合は認められていない点にも要注意です。


規模が大きいぶん導入コストやランニングコストがかかる特別高圧ですが、発電量が膨大であるため、大きな売電収入が期待できるのがメリットです。1kWあたりの導入単価は高圧や低圧よりも低く、コストパフォーマンスにも優れています。


ただし、売電価格は固定買取価格制度(FIT制度)ではなく入札制度で決まるケースもあるため、売電価格が低下しやすい点は留意しておきましょう。また太陽光発電の規模や内容によっては事業者の負担で送電線や鉄塔を新しく設置したり、行政からの制限を受けて電力を買い取ってもらえなかったりする場合もあります。特別高圧の太陽光発電を導入する際は、資金計画・工事計画・運用計画などを綿密に立てておくことが大切です。