温室効果ガス
温室効果ガスとは、大気中に含まれるガスのことです。主なものとして二酸化炭素がよく挙げられますが、それ以外にもメタン・一酸化二窒素・フロン類などさまざまなガスも温室効果ガスを構成しています。人為起源の温室効果ガスのうちおよそ4分の3は二酸化炭素が占めており、排出量の抑制が世界的な課題となっています。
温室効果ガスの主な働きは、太陽から放出される熱を地球の周りに閉じ込め、地球を温めることです。もし温室効果ガスがなくなると、地球の表面温度は氷点下19℃にまで低下するとも試算されています。しかし温室効果ガスが増えすぎると、本来であれば地球から離れるはずの熱までとどまってしまい、気温上昇の原因になってしまいます。温室効果ガスの排出量は、ちょうどよい量になるようバランスを取ることが大切です。
近年は温室効果ガスの排出量の増加により、気温の上昇が世界各地で問題になっています。地球全体が温まると氷河が溶けて海面が上昇し、国土のほとんどが沈没すると推定されている国もあります。ほかにも、気温が上がって作物が育たなくなったり、蚊の生息域が広がって感染症の拡大に繋がったりと、さまざまな影響が懸念されています。
温室効果ガスの排出量を抑制するには、化石燃料の使用を減らしたり、森林を復活させたりすることが大切です。化石燃料を燃焼させると二酸化炭素が多く排出されるため、太陽光発電や風力発電といった再生可能エネルギーへの転換が進められています。また植物の減少による温室効果ガスの吸収量の低下も一因となっており、植樹や必要以上の開墾・伐採を禁止する法律の整備も行われています。