保守点検

保守点検とは、定期的に機器や設備の様子を確認し、不具合がないかを調べることです。異常が見つかった場合は、修理や部品交換といったメンテナンスを実施したり、専門業者を紹介したりします。設備を安全かつ長期的に使用し続けるため、保守点検はとても重要です。


太陽光発電システムにおいては、出力容量によって保守点検の頻度や内容が異なります。10kW未満の「一般用電気工作物」と10kW以上50kW未満の「小規模事業用電気工作物」の場合は、自主点検で構いません。パワーコンディショナー本体の汚れや異音・振動・異臭を確認したり、太陽光パネルの汚れや損傷の有無を調べたりします。自力で対処するのが難しい場合は、メーカーや販売店に保守点検を依頼するのもひとつの手段です。


出力容量が50kW以上の「自家用電気工作物」では、定期的な保守点検を実施するよう電気事業法施行規則第52条第2項に記載されています。保守点検を実施は、専門的な知識や技術を有する電気主任技術者に依頼するよう指定されています。出力容量が50kW以上5,000kW未満の場合は、外部に依頼することが可能です。5,000kW以上だと外部委託できないため、自社内で人員を確保する必要があります。


電気主任技術者による保守点検の内容はかなり専門的で、専用の装置でパネルを1枚1枚調べたり、表面温度測定の実施や熱画像装置を用いてパネルの表面温度や電気の流れを確認したりします。保守点検を計画的に実施することは安全性の確保や発電効率の維持に繋がるため、定期的に実施しましょう。