ホットスポット現象

ホットスポット現象とは、太陽光パネルが局所的に高温になる現象のことです。局所的に熱くなった部分は、「ホットスポット」と呼びます。太陽光パネルが発電しているときの温度は通常で50~70℃、夏は70~80℃になるケースが多いのですが、ホットスポット現象が起きると暑い部分は100℃を超えることもあります。


ホットスポット現象が発生する原因は、何らかの理由で太陽電池のセルの電気抵抗が大きくなることです。電気抵抗が大きくなったセルに他のセルから電流が流れると、抵抗を受けて熱エネルギーが発生し、ホットスポット現象が発生します。セルは1本の配線で繋がれており、抵抗を受けた部分を避けて電気を流せないため、どこか1カ所で不具合が発生するとホットスポット現象が起こるリスクが高まります。


ホットスポット現象が及ぼす影響として、発電量の低下が挙げられます。電気抵抗があるぶん電流が流れにくくなるため、自然と電気を作りにくくなります。深刻化すると太陽光システムが故障して発電能力を失うため、全く電気ができない状況も起こり得ます。場合によってはパネルが発火して火災が発生する場合もあり、ホットスポット現象を起こさないよう細心の注意を払うことが重要です。


ホットスポット現象を防ぐ方法は、定期的なメンテナンスの実施、毎日の発電量の確認、赤外線サーモグラフィで発熱している部分を探せる環境の整備などがあります。鳥のフンや落ち葉がホットスポット現象の原因になるケースもあるため、太陽光パネルや周辺環境の清掃も有効です。