ピークシフト

ピークシフトとは、電力の使用量が少ない時間帯に電力を貯め、電力の使用量が増える時間帯に蓄えた電力を使う方法のことです。また、ピーク時の電力の使用量を減らす代わりに、ピーク時以外の電力消費量を増やすのもピークシフトの一種です。ピークシフトは、需要状況に合わせて供給する電力量を調整する方法と言えます。


ピークシフトを実施する際は、蓄電池を導入するのが一般的です。ピークシフトは電力需要が少ない時間帯に蓄えた電力を、電力需要が多い時に放出するため、自由に電力を出し入れできる蓄電池は欠かせません。国や自治体が補助金制度を設けている場合もあるため、導入の際は活用してみるのも良いでしょう。


ピークシフトを実施するメリットとしては、電気代の節約や電力供給の安定化などが挙げられます。電気料金は夜間の方が安く設定されているため、電気代が低い時間帯に電力を貯めて日中に使うことで光熱費を削減できます。また気温が上がる日はクーラーを稼働させるため電力の需要が各所で高まり、節電が求められる場合もあります。このような状況に陥ったとき、ピークシフトを実施すれば節電しつつ蓄電池に蓄えた電力でクーラーをしっかり稼働させることが可能です。


ピークシフトと似た言葉に、「ピークカット」というものがあります。ピークシフトは消費する電力量を需要状況に合わせて調整するのに対し、ピークカットでは最も電力の需要が多い時間帯に、電力の消費量を減らします。職場や家庭のニーズに合わせてどちらか一方を選ぶか、ピークシフトとピークカットの両方を実施するか検討することが大切です。