セカンダリー市場

セカンダリー市場とは、既に稼働している太陽光発電所を売買する市場のことです。環境問題が世界的な課題になっている昨今、SDGsやESG投資が注目を集めており、再生可能エネルギーを求める事業者が増加したことが、セカンダリー市場が盛り上がりを見せている背景にあります。


ほかにも、固定価格買取制度の登場により、国から認定を受けることで再生可能エネルギーを用いて発電した電力を一定期間通常より高値で買い取ってもらえるのも、セカンダリー市場の成長を後押ししています。太陽光発電所の所有者としても、減価償却目的で設置したものを売却できるため、セカンダリー市場への出品が増加しています。


セカンダリー市場を介して太陽光発電所を購入するメリットは、すぐに売電を始められるところです。本来は工事をして指定の機関に申請を出すところ、中古の太陽光発電所ならすべて完了しているため、購入したらすぐに利益を出すことが可能です。発電量の実績も既にできあがっているため、購入者のニーズに合うものを選び、売買契約が成立する前に運用計画を練りやすいのも利点です。


ただし、固定価格買取制度の残存年数には要注意。固定価格買取制度は一定期間を過ぎると買取価格が優遇されなくなるため、期限間近の太陽光発電所を購入する想定していたほどの売電収入が得られない場合もあります。セカンダリー市場では固定価格買取制度の恩恵を受けられる期間や過去の発電量、設備の状態を十分検討したうえで購入を決めることが大切です。